空を仰ぐ
概要
濡れた路地裏 行きつけのバー
揺れる電灯 街路樹も
今夜 あたしに どっかよそよそしい
靄けぶる街 ふらついた足
意識 虚空に さまよって
くらりとめまい 君はもういない
「わたしたち続くはずもなかったよ」
…本気なの?
別れ際 言い返せないまま
raining…
ぜんぶ押し流してよ
いっそ消え去れたならいいのに
小雨じゃ叶わない
calling…
トーク画面眺めて
ふいに気付く 寄る辺ないこの身
空を仰ぐ
静寂を裂く 走り屋の群
変わる信号 メロディーも
うすらぼやけて 聞こえてくるようで
凍てついた風 通り駆け抜け
ブルゾン越しに 骨身沁み
ただひとりきり 午前零時
セーラー服 駆けていく背中
伸ばした手 まぼろしすり抜け
出会った頃のよう 怖さ知らずの
2人でいたなら 違う未来も
選べたのかな けれど今はもう
座り込むだけ
raining…
まだ降り止まないでよ
月 隠れてるなら 誰にも
見られないで済むの
crying…
乾き切った心に
悲しみ行き渡る時まで
空を仰ぐ