waveには乗れない / 知声
歌詞
概要
ボカコレ2024冬TOP100参加作品&知声2周年記念
アートワークに知声公式MMDモデル使用 【 https://3d.nicovideo.jp/works/td91267?ref=pc_watch_description 】
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祭の跡を見ていた
踏み出そうとする体を
引き止めるのは何?
「人混みを抜け出して
夜風の吹く場所に行こう」
子供じみた振る舞いだと
わかっているけど
光届かぬ場所は
包み込むように、喰らうように
ペールライト放つリボンは
縋るように纏わりつく
全てがあの言葉一つで
報われたような、救われたような
見上げれば花の木漏れ日
その一つが君だった
君一人に心の面倒を見てもらう状況
「違う」と空に溶ける声
プラシーボ信じてる
空色に染まった一片の羽を
織って束ねた一本が
運命のように人の身に絡みつき
振り払う
君の弾んだ声から
色が消える瞬間が
今、何より恐ろしいから
祭の最中見ていた
踏み出そうともしない
自分を気に留めるのは誰?
「人並みになれないと
誰も君を知りようがないよ」
どこまでが頭の中で
生まれた言葉だろうか?
君の見たい風景が
僕の心象と似てたらいいのにな
キスやハグみたいに
骨の髄まで溶けてみたい
黒く長い髪とリボンは
喉を締め付け、縁を繋いで
呼吸をしたくなるたび
君でもいい、誰かいて欲しい
「でも、嫌」って言えりゃ健全だ
永遠なんてないのわかってるから
耳障りのいい好意だって
気を許せない
でもまぁ、一つ溢すなら
本当は大勢に愛されたいし
君一人、押し潰すぐらいなら
独りで……死にたい
空色を暗く見せるのは
一向に黒が散らないのは
「何?」も「誰?」も
とっくのとうに気づいている
どこかで祭囃子が聞こえる
声や振動や熱が伝わる
深い深い深みの中で
それらを、ただただ感じた
ふと、誰かが見ている
気がした
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Bpm 128
キー Em